設備工事
2005年 06月 29日

S邸・リフォーム(3)
台所と和室の床を解体後、床下には全面に防湿フィルムを敷き込みました。写真で透明の光って見えているシートがそうで、床下から湿気が上がってくることを防ぐ為の処置です。
写真で黒っぽく塗れて見える土台、大引き、床束(いずれも床下の構造部材)には「ヒバ油」を塗っています。これは「青森ヒバ」という樹木から取れる精油で、カビや細菌を寄せ付けない抗菌効果、シロアリやダニ、ゴキブリを寄せ付けない防虫効果、消臭効果等があるものです。
防虫剤の中には人体に悪い薬剤が使われていたり、ひどい臭いがする物も多いですが、今現場はヒバの木のとても良い香りが漂っていて、その香りは前面の道路まで届いています。

上の写真の水色の管・オレンジ色の管は新しく入れ替えた給水管・給湯管です。色ですぐに判別出来ます。今回は「ヘッダー方式」という工法で工事をしていて、道路から引き込んだ水は写真右のサランラップの芯程の大きさの"ヘッダー"と呼ばれる場所にまず入り、そこに5本の管(洗面所、風呂、キッチン、トイレ、洗濯機)が接続されています。
これらの管は継ぎ目のない樹脂製のチューブなので、従来の鋼管や鉄管のようにサビが発生したり連結部から漏水したりするトラブルがありません。そしてこの工法ではシャワーとキッチンを同時に使うと水が出にくくなる、といった流水変化を抑え、安定した水圧で水・お湯の供給を行える利点があり、将来のメンテナンスも容易です。
家そのものの寿命と比べて設備類の寿命の方が短い為、古い住宅のリフォームでは(もちろん新築でも)このような工事を行っておくと安心です。工事の中では地味な部分ですけれど、とても大事な部分です。

ヘッダー方式のこと、雑誌で文字はみたことがあったんですけど、実際どういうことなのかわかっていませんでした。とても勉強になりました!